「感情の真実」を表現した写真作品
■ 附記

現代のインターネットを使っていれば気づかずとも必ず誰もが使っている概念、それが公開鍵暗号である。いわゆるIDとパスワードだ。日常づかいには面倒でしかたないのだが、概念自体は非常に面白く、NFTとも地続きといえるのではないだろうか。
この作品は公開されている暗号として写真を用い、それを解く鍵として、小説という少し長い文字データとその背後に共有された文化的コンテクストを秘密鍵として用意した。

そして具体的な鑑賞のレイヤーでは、件の小説を読むと写真が映画の絵コンテのように思え、または漫画のコマ割りのようにも思える仕掛けがしてあって、これまた面白いという作品だった。のだが、ほとんど気づかれずそっぽを向かれているのが実情だ。。。
とはいえ、画像だけ見てそれが「イイね」に使える/使えないと判断をするだけなら、もうAIでもできる時代なのである。”今日の芸術は美しくあってはならない”と言われたのは半世紀も前なのだが、「使えない」ことの利点を人が認識するにはまだ時間が必要ということなのだろうか。

今回の展示会では、どうしても急を要するであろうコンセプトアートを完成まで持っていくことに主眼を置いていた。だからそこの部分では十分な成果があったとは思う。
しかしアマチュア同然だとはいえ、これだけ明らかに何年も現代アートをやっていて、こんなに理解されないものなのだろうか。
協力者、誰かいませんか?
ずっと探しても応えないや。
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■ 識別情報
Series | 愁篇ノスタルジア |
Photographer | 九条いつき |
Captured Date | 2008.08.03-2022.04.04 |
Location | 日本周辺 |
Titles | 愁篇ノスタルジア,他 |
Reproduction Limit | 1 (IDがnostalgiaの作品に関して) |
ID History | nostalgia,他 |
Notice | 他シリーズとの混成,小説と一体となった作品 |
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