「今と接続する未来」を表現した写真作品
■ 附記

この作品の解説は『兆し、或いは魔の山にて』展で既に述べているとおりだ。鍵はタイトルにある。
それぞれの写真につけられた題が2つ後の写真を表す言葉となっており、それに気づいた時には、ラスト2枚の題をみると、次にどのような画が来るのかという想像が心に去来する。その幻想こそが、戦後日本的な信仰の形であり、”初詣文化”なのではないかと思う。

例によって1日の流れ撮影による偶然性で完成させているが、作品形式はポストプロダクションといえる。つまり作者の人為によって調整ができる。それをどう捉えるのかは個人に委ねられている。少なくとも自然を写すネイチャーフォトではない。
参考にできるのはコンセプチュアルアートの代表作、美術の教科書でもお馴染みのJ・コスース『1つおよび3つの椅子』だろう。

いわゆる”現代アート”なのだが、こちらはイデア論的な”美”の存在を発想のベースにした作品であるといえる。言葉・イメージ・現物それぞれが同じ1つのイデアをもち、”美”を湛えている、それを現代的な見方で表現するというものだ。
それに対してこの作品のイデア(というと語弊があるが)は普遍のものではなく、次々に遷り変わっていくのである。
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■ 識別情報
Series | 近くの兆し遠くの兆し |
Photographer | 九条いつき |
Captured Date | 2018.1.3 |
Location | 愛宕山周辺 |
Titles | 樹間を行く 光 ブルー&イエロー 倒木 あした 言葉 |
Reproduction Limit | 2 |
ID History | kizashi, kizashi_re, kizashi_pf, |
Notice |
■ 登録情報
Title:ブルー&イエロー | |||
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Reproduciton (mm) | 1. 287 x 420 / 297 x 420 | 2. print / paper | |
Exchange 1 | ID:kizashi_pf_03 | ||
Exchange 2 | ID:kizashi_pf_03 | ||
Exchange 3 | yhさん(2019.2.19) ID:kizashi_pf_03 |
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