「炎上するデザイン」を表現した写真作品
■ 附記

写真のレイヤーでいうと、山岳写真は「デザイン」が入る余地のなさそうな業界だ。山の神様を撮る、自然を撮るのが山岳写真の基本だから、人の手でデザインするのは基本が違う。
職人のように何百回と同じ山に登り、偶然おこった自然の光景を真実どおり写し撮る。それが山岳写真”道”であり、それはデジタルカメラで撮影しても、フォトショップがお手軽に使えても変わらない。そういった態度は、一般の写真作品制作においても一種の規範として働いている。

「フォトショップしすぎの写真は不自然」とか「HDRはやりすぎ」とかいう感覚。そしてそれを主張する教本。
実際、広告は綺麗でも行ったらガッカリするようなのはやめてほしいし、無いものをあるように見せるのは止めていただきたいということがある。
しかしその一方で、あらゆる「デザイン」(それは遺伝子にも及ぶ)が技術的に容易で当たり前の存在となってきている昨今、どこまでそれを抑制するのか?という疑問が湧く。

なにを選びなにを選ばないか、そしてその選択そのものが問題となりせめぎ合い炎上する。そういったことがある。
この作品はそういった巨大な「デザイン」の力が働き、問題となる現代を表現している。
今回は舞台となる大雪山もたまたま雪”化粧”をしているという機会に恵まれた。9月に初冠雪は珍しいらしい。
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■ 識別情報
Series | 炎上 |
Photographer | 九条いつき |
Captured Date | 2019.09.20 |
Location | 大雪山周辺 |
Titles | 炎上_01-1-03-3 |
Reproduction Limit | 2 |
ID History | enjoe, |
Notice |
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