Artist and Designer



それは「世界にひとつ」を探す旅 ———

■ この対談には作家とデザイナーがいる。


いつき:あらためまして、こんにちは。世界を再発見する民芸品店、『メテオロスケープ』を企画している、いつきでっす!

今回は題して、「風景写真のインテリアコーディネート術」。

風景写真をインテリアとして実際に飾るには?注意することとかあるの?というような話をしていきたいと思います。

なんですが、肝心の企画者がインテリアコーディネートに関してまったくの素人。そこで、このコーナーでは特別にご協力していただける方を呼ばせていただきました!haloctさんでっす!よろしくお願いしますー。  

haloct:はじめまして。haloctと申します。

この度はご依頼いただきましてありがとうございます。宜しくお願いいたします。


【登場人物】

いつき:写真家/現代アート作家。「原典と複製」の関係性をテーマに、プロジェクトベース兼コンセプチュアルアート作品『METEOROSCAPE』を運営している。あとロッチの中岡にちょっと似ている。

haloct:いつも写真からインスピレーションを貰い、言葉をあやつる!?ライター。出来杉な女性で、いつき(ジャンプ脳)から電脳少女なのではと疑われている。


いつき:さっそくなんですが、haloctさんは部屋に写真を飾ったりされるんですか?

haloct:そうですね。もちろんそのままインテリアとして、コーディネートとして写真を飾ったりすることもありますが、単純に飾る以外にも、家具にプリントアウトしたりして取り入れたりしますね。

今は、そんなに高価ではないプリントサービスがあったりもしますので。写真は平面なので、枚数があってもスペースをとらないというのも、とても魅力的ですよね。

いつき:なるほどなるほど。コーディネートって立体なんですね。写真の平面性とか、あんまり考えたことがなかったです。

haloct:それに写真を大きめにプリントしたり、通常の写真をいくつも使って一つの写真にしてみたり。

少しお金がある時は、壁紙全体を好きな写真にすることができたりもするサービスもあります。なにより、写真一つで部屋のイメージを変えることができるというのは、魅力ではないでしょうか?

いつき:(こんな所になんかすごい人きたなー)

haloct:ただ逆にいえば、その写真次第でお部屋が台無しになることもあります。他のインテリアとバランスが悪かったり、飾りすぎてガチャガチャになったり。

もちろん、人が嫌がる写真はおもてなし以前の問題です。

いつき:まぁ、現代アート系だとかなりキツいのがあったりしますよね。でもあれはリビングに日常飾るためのものじゃないっすよ。

haloct:…あとは『思い出のある写真を使用しない』ことが大切です。

いつき:えー!?そうですか?自分なんかは思い出の写真飾れるっていいなって思いますけど…

haloct:季節やインテリアのテーマを全く無視した写真になってしまうのでダメです。

いつき:(思いのほかキビシいな…)

あ、そのバランスとかテーマの話をもうちょっと詳しくお願いできます?

haloct:まず、好きな写真を飾ればいいというわけではありません。ソファーやカーテンなど部屋にある他のインテリアに合わせた選び方が必要です。

たとえばソファーがグリーンであれば、木や花の自然な写真がいいのではないか?又は自然にはないビビッドなグリーンの写真で合わせるのがいいのではないか?迷いますよね?

そんなときは、まず『テーマ』を決めてください。たとえば『秋』であるなら、カラーは暖色系で統一してみてください。 ソファはブラウン系の暖色系の布をかけてチェンジする。カーテンも暖色系の濃い色にする。ソファーの下のラグマットもカーテンと同じように濃い暖色系のブラウン系にしてみます。どうでしょうか?こんな風にしていくと秋を感じる部屋になってきていませんか?

いつき:たしかに!

haloct:これに合わせるのはどんな写真がいいでしょうか?たとえば『秋』を感じる紅葉するもみじの写真。燃えるような赤であればそれ程寒々しい秋とは感じません。逆に『秋』のエネルギッシュさを感じる部屋になります。

また逆に静かな『秋』を感じるのであれば、銀杏の木の幹と一部分の葉を写したようなイメージの写真。少し寂しさの中に銀杏の葉が秋の優しい太陽の光を反射している様が、秋のゆったりと過ぎ去る時間を感じる空間になります。 人によってやはり受ける印象が違いますので、基本とされる色の組み合わせはありますので好みは様々ですが、一度は基本通りに試してみるのもいいと思います。

いつき:なるほど、色を中心に風景写真を選ぶことで、季節感をだしたりイメージ通りの雰囲気づくりができたりするようになるっていうことなんですね。

haloct:そうです。

インテリアコーディネートとして取り入れる際、まず簡単な方法は、視覚から入る『色』でインテリアに合わせる事です。  

いつき:フッフッフ、実はそういわれるんじゃないかと思って、『メテオロスケープ』にはカラーでもインデックス出来るコーナー、つくっておいたんですよねー。

haloct:まあ確かに、『メテオロスケープ』という撮影方法でとられた写真は、見た人が自由に受け取れる写真なので、インテリアとして取り入れる時に溶け込ませやすいとは思います。  

いつき:べつに特殊な撮影方法じゃあないんですけどね

haloct:絵画では写実派と印象派がありますが、写真にも同じ様にそういった手法の撮影方法があるということですよね?

いつき:うーん…そんな感じですかね?

風景写真は、どこかの場所や物を撮るという意識のものと、そこで起きている現象に目を向けているものとで、ぜんぜん違う印象をうけるんですよ。

よく『決定的瞬間』っていいますけど、それはビックリするような瞬間を撮影しているかが問われるじゃないですか。でもメテオロスケープはもうちょっと範囲が広いというか。

haloct:雲がハートの形に見えるとか?

いつき:そういうのLINEでみましたよ。あれってCGじゃないのかな?でもハート型って、結構いろんなところに自然発生するモチーフですよね。いつかハート型のなにか撮れたらいいなあ。

…あ、そろそろ話をまとめていきたいので、申し訳ないんですが、風景写真をインテリアに飾ってみたい方へひとこと、お願いします!

haloct:はい。インテリアを楽しむアイテムとして「写真」を飾ってみるというのは、写真を楽しむ為の一歩です。

はじめはどういう写真がいいのか?どんなインテリアに合わせたらいいのか?分からないことだらけだと思います。 そんな時はこのサイトに寄り道していただいて、いろいろな写真を参考にしてみてください。徐々にどんな写真がどのインテリアに合うのか、どう組み合わせてどの部屋に飾ったらいいのかというのが分かってくると思います。

いつき:なんだか宣伝していただいてありがとうございます。

haloct:家というのはとても大切な落ち着ける場所で、どんなに仕事ができる人でも、見た目を着飾っている人でも、家の中のインテリアがガチャガチャしていると、注意力が散漫になってしまったり、ふとした時のしぐさで実はだらしない人なのでは?と疑われてしまいせっかく仕事ができて、身なりがスマートでも台無しにしてしまいます。

家は自分の性格が一番顕著に表れる場所と考えると、部屋のインテリアにこだわりを持つという視点で、写真をひとつ生活に加えるだけで豊かな人間性が磨かれていくのではないでしょうか? 写真は無限です。そして一つとして同じ写真は撮れません。そう考えるだけで一瞬の時間を部分的に時間を切り取りとることで、有意義な時間になっていくといえると思います。まず写真をインテリアとして飾るという体験をしてみてください♪

いつき:以上、haloctさんでした!ご協力ありがとうございましたー!  

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