「社会進出を始めたAI」を表現した写真作品
■ 附記
『The Horse in Motion(動く馬)』は、疾走する馬の動きを側面から連続撮影した一連の写真作品である。イギリスの写真家エドワード・マイブリッジが渡米していた1878年6月、元カリフォルニア州知事で実業家のリーランド・スタンフォードから依頼を受け、彼の所有する牝馬「サリー・ガードナー」を複数のカメラで撮影したものが最初期のものだという。
その実験に先立って、全力疾走している時の馬の脚は四本とも宙に浮いているか、それとも一本は地面に残しているかで賭けをした、なんていう伝説をどこかで聞いたことがある。


この科学実験らしき「作品」は当時からすぐ話題となり、また面白いことにあのトーマス・エジソンに影響を与えて映写機が生まれ、今の映画産業の原点のひとつになったと言われているそうだ。
その後ハリウッドができて、映画好き人種が出てきて、マリリン・モンローがアイドルになって、アニメも始まってということになるのだから、これこそまさに「写真」で「現代アート」ではないだろうか?
お陰で写真なのに映画といって憚らない『ノスタルジア展』ができた、と言っても過言ではない。
そんなわけで今回は、それを下敷きに作画AIの「デフュージョンモデルアルゴリズム」(?)を人力で実行する例の作品をリデザイン。それによって原典の複製でありながら、それもまた原典という不思議な作品とする予定なのだ。幸い『The Horse in Motion』は全12枚のカードで構成されているため、きっと馬の姿が浮かび上がってくるに違いない。
…いや「きっと」というのは、1月1日時点でまだ全然仕上がっていないからである。出品する展示会は3月9日〜。
俺たちの戦いはこれからだ!
九条いつき先生の次回作にご期待ください!!

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■ 識別情報
Series | 疾走するアルゴリズム – Algorithm in Motion |
Photographer | 九条いつき |
Captured Date | 2022.11.13 |
Location | 阪神競馬場周辺 |
Titles | 疾走するアルゴリズム_01-16 |
Reproduction Limit | 2 |
ID History | algo, |
Notice | 譲渡時要許認可(?) |
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