火焔 – Description

火焔 – Description

「技」のある世界を表現した写真作品

■ 附記



全小学生男子が苦々しく思っていることが2つある。1つは夏休みの宿題であり、もう1つは「技」の使用が禁止されているこの世界である。なぜ手を突き出してもカメハメ波は発射されないのだろうか?”気”が練れていないせいだろうか?こんなに気合を込めているというのに。

そんなわけで今回は「竜王山」へ向かった。名前がきっかけで撮影は『休暇村を探して』以来かもしれない。最後のオチもちょっと揃えた。ちなみに秀吉が光秀に勝利した天下分け目の「天王山」もすぐ近く。どちらもドラえもんだったら単に「裏山」と呼称されそうな平凡な山なのだが、そこへやけに仰々しい名前をつけるのが趣味な人たちがこの辺りには住んでいたらしい。きっと二重の極みを練習するタイプである。

「竜王」といえば、まず思いつくのがドラゴンクエスト。次点で将棋である。氷河期以降の世代にとってゲームといえばアナログではなくテレビゲームなのだ。もちろん保守的な人から言わせれば、こんな現実離れしたけ゛ーむに まし゛に なっちゃって と゛うするの、というように一段低くみることもあるかもしれない。『技』みたいなものに拘っていつまでも小学生みたいな真似をして、と。

だがその現実を改めて眺めてみよう。今夏のオリンピックを思い起こすまでもなく、いまやゲーム業界は日本が誇る産業のうちの一つであり、また現代を構成する重要なピースのひとつだといえる。ゲーム理論は現実に適用され、ごっこ遊び(ロールプレイ)は現実の複製の域を超えて、遠隔に仕事をするための新たなコミュニケーション手段になろうとしている。

それを表現しようとしたら、竜王山周辺で爆発エフェクトを撮影するのもひとつの妙手だと言えないだろうか?(撮影時にレンズを動かすというアナログそのものの手法だが…)

ゲーム業界は「原典と複製の関係性」の実例が豊富だ。ソフトウェアの複製が容易だった結果、粗製濫造されて一度業界ごと消滅しそうになったいわゆる「アタリショック」、そこから任天堂の一局支配、さらにサードパーティの独立がおこるなど非常に興味深い歴史がある。またどこかで題材にするかもしれない。

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■ 識別情報


Series 火焔
Photographer 九条いつき
Captured Date 2021.11.18
Location 竜王山周辺
Titles 火焔_01-29
Reproduction Limit 3
ID History kaen,
Notice  

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