世界を支える無名の木々(仮


■ プレイバック 1970

 

新学期が始まる前に散ってしまったな、シンジ…という地方も多いんじゃないでしょうか。

定期的に桜を撮っておき、後でその時の空気感を感じられるようにする企画!2021!です。すでに喪われた今年の桜はこんな感じでしたという思い出としてアップし、花見を推奨しているといわれないよう配慮する名采配。

僕としては珍しく真四角写真ばかりになっている意図は解説へ回すとしまして、ここで触れておきたいのはロケ地の「万博記念公園」ですよ。

 

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それは50年前———。

1970年3月15日から9月13日までの183日間開催され、総入場者数はなんと国民の約半数・6421万人となった伝説の『日本万国博覧会』。

その跡地こそ、「万博記念公園」なのだ。

 

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というわけで、岡本太郎の有名な『太陽の塔』もあったり内部に入れるようになっていたりもしまして、過去の「大きな歴史観」とその成果物を今も鼻から大きく吸って感じることのできるところとなっております。

なんせテーマが『人類の進歩と調和』ですからね、大真面目に。

64年の東京オリンピックも戦後復興を賭けたところが凄いと思いますが、こちらは冷戦の構図に未来志向の一石を投じる意欲があり、意識が世界に向かって開いていると感じます。経済成長著しく、夢や希望をみていた時代。

…まあ実際のところは、知らんけど。

 

しかしだからこそ、映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』から伺い知れるように、70年万博までを”懐かしの昭和”と感じる世代がいるようでして、実は僕たちの周りではイエスタデイ・ワンスモアの首謀者ケンとチャコたちが活躍しており、彼らが創り出す20世紀博コンテンツを気づかない内に楽しんでいる。

そんなことを強く感じた春ですよね。

 

とはいえ、その後のバブルとその崩壊に至るまでを肯定する『クレヨンしんちゃん』が意識を現代に引き戻す方法とは「父ちゃんの靴下」なんですから、

正直いってどちらが”正気”なのかは分からないなあ

と、今になって思う次第ですよ。

 

70年代の夢のつづきは今後どういう形をとるのでしょうか?

 

 

 

 

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